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アメリカン・ダウンサイジング [CHEVROLET CAMARO]

1967年の誕生以降、6代目となる現行カマロ。

本国での販売は好調のようで、無数に近いバリエーション展開がされています。
先日ビッグマイナーを終えた宿敵フォードマスタングに続いて近々マイナーチェンジも
予定さているようで、お互いに良い刺激になっている様子。

そんな中から日本仕様としてGMジャパンが選んだのは3車型。
クーペが6.2LのV8搭載のSSと、2L直4ターボ搭載のLTRS。
コンバーチブルは2L直4ターボのみ。
いずれも8速のトルコンATとの組み合わせです。

コンバーチブルを選んだ時点でV8を捨てることになります。



大排気量のV8こそアメリカ車の神髄。

その言葉には説得力があるし、私も異論はありません。
実際に以前乗っていたGMCサバーバンの5.7LV8は粘りのあるトルクが印象的な
良いエンジンでした。


では2Lの直4ターボが全然ダメかというと決してそんなことはないというのが
今のところの印象です。

c-1.JPG

初期アイドリングや回転を上げた時の音は往年の2T-Gを思い出させるようで、
V8独特の躍動感は微塵もありません。
でも未練がましくV6なんぞにしがみついているよりは潔いような気がします。

エンジン自体はキャデラックのATSやCTSにも搭載される、
GMのダウンサイジングターボの旗頭。
パワーや燃費のバランスに優れた、安定した機関です。
今までが今までだったから、ダウンサイジング感がかなり強烈ですね。


そして直4ならではの良さも確実にあります。

エンジンの搭載位置は先端が前輪軸にちょうどかかるくらいのところ。

c-2.JPG

結果車検証の前後重量配分はほぼ50:50。
そして控えめなパワーは完全にシャシーファストな設えに。
ステアリングを切り込むとすっとノーズがインに向いて、
スロットルを踏むとリアがググッと沈んで良い感じのパワーオーバーステアになります。

相棒の8速トルコンは常識的な変速を健気にこなす真面目なタイプ。

c-3.JPG

総じてとても自然で、ちょっと大きめのFRってこんな感じだったなぁという動きをします。

50代半ばの私と同世代でずっとクルマ好きだったんだよ、
という方にはきっと懐かしい雰囲気です。
例えばソアラやレパードとか、セリカやシルビアとか…
インプやランエボ、あるいはNDほどストイックなつくり込みではなくて、少しゆるくて、
その分ナビシートに座るデートの相手に気を使えるような、ちょうど良い按排。
今の日本ではほぼ絶滅してしまった、あの頃のクルマたちの雰囲気を色濃く残しています。

ちょっと派手でマッチョな外見が嫌いじゃなかったら、かなりお勧めできる1台です。
特に直4は税金や保険も常識的で、燃費もそこそこ納得出来るレベル。
是非試乗してみて欲しいなぁ。


古臭いけど、クルマが何より「カッコ良さ」を優先していた時代の生き残りです。


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