最上の内燃機関 [Memories with S8]
ブログをさぼっている間の趣味の愛車だったAudiのS8。
共に過ごした時間はそれほど長くはありませんでしたが、
色々な意味でインパクトの大きな存在でした。
1度で良いから大排気量マルチシリンダーを手元に置きたい、
という思いの通り、一番の特徴は5.2L、V10エンジンにありました。
モデルイヤーは2007年でしたが、初年度登録は2006年の10月。
購入時にすでに7年以上が経過し、オドメーターは5.6万キロ。
ただ少し前に認定中古車として販売された、比較的状態の良い個体でした。
約3年間の保有中はほぼノートラブルで過ごし、拍子抜けするくらい扱いやすかった。
R8やランボルギーニガヤルドと同じものとして有名なV10。
とても静かでキャラを抑えたセッティングだったものの、
その分滑らかさが際立っていました。
E61のシルキー6、RX-8のロータリーなど、エンジンに特徴のあるクルマを何台か
乗り継いで思った事だけれど、内燃機関としての出来栄えは自身の経験の中で
文句なしに一番だったと思います。
回転の滑らかさ、吹けあがりの良さ、自然なパワーとトルクの盛り上がり…
環境性能以外の全てにおいて妥協点がとても高いという印象。
そしてそのエンジンを中心に据えたパッケージングの良さ。
ボディーの大きさを感じさせない軽快さはフルアルミボディーだからこそ。
450psのパワーをきっちり受け止めてトラクションを維持するquattroAWDの安心感。
どうしようもなくフロントヘビーだろうとの予想を見事に裏切るワインディングの
楽しさと、滑るように疾走する高速道路でのスタビリティーを兼ね備えた乗り味。
B&Oのオーディオシステムなども備えて、快速サルーンとはこういうものだよ
という事を教えてくれました。
あえて無色透明に近い全体の印象感を持たせた事も好印象だったS8。
結局S8としては最初で最後のV10になりました。
このクラスのクルマでも環境性能を無視できなくなったという事ですね。
今から思えば旧き良き時代の最後の1台だったと言えるかもしれません。
素晴らしい内燃機関のクルマに乗る事が出来たことは幸せでした。
このクルマに乗れた事で、これから来るであろうPHVやEVの時代へも、
後悔なく向かってゆけるような気がしています。
こんにちは。
叶うなら私もV10を体験してみたかったですけど、V8TTでも十分に多気筒を満喫できました。あのスムーズネス、小排気量ターボでは味わえませんよね。どちらが良い悪いではないですが、経験できたことはとっても幸せですよね。
by nal (2018-10-11 10:42)
nalさん、
おはようございます。
V8TTも力強さと繊細さを兼ね備えたとても良い機関ですよね。
V8にせよV10にせよ日本の道路事情ではどうしても力を発揮しきれない歯がゆさがあるけれど、本当におっしゃる通りで小排気量ターボでは絶対に味わえない大きな魅力を持っていると思います。
経験出来たこと、これからの自動車生活に必ずプラスになりますね。
by matsu (2018-10-12 08:35)